北海道ツーリング 第10日~第11日 利尻島・礼文島

Bike touring

【around 70】最北の離島を走る。

利尻島へ

礼文島、この最北の離島へ渡るのは、今回のツーリングの目的の一つだ。

小学生のころ地理の授業で、日本の北の果ての船でしか渡れない島にかなりの人が住んでいることに興味を持って以来、一度行ってみたいという思いがあった。

学生の時は自転車で稚内まで来たのだが、日程の問題もあり渡れなかった。

サロベツ原野から見る利尻富士の美しさはさらに行ってみたいという思いを強くした。

そして今回、北北海道へ行くことにしたのは、日本最北の地の宗谷岬へ行くとともに、念願の最北の離島、礼文島に渡ることいち早く決めた。

当初は、礼文島の北端、スコトン岬へ行くだけにするつもりだったのだが、この時期のフェリーは、早朝と昼、夕方の3便しかない。

しかも昼便は、10時過ぎに稚内を出港して、12時過ぎに利尻島に寄って13時に礼文島に着く。

早朝便は、どちらも7時前に稚内を出て、8時半過ぎに着く。

利尻島は、1時間もあれば島を一周できるので、8時半から島を1周して12時過ぎのフェリーで礼文島に渡ることが可能だ。

そして礼文島で一泊して翌日の昼便で稚内に戻れば、利尻島も礼文島も回ることができる。

そこで礼文島での宿泊先を探したが、いくつかのペンションや民宿は、営業が6月からというところがいくつかあり、営業していても1人客は受け入れていないところが多かった。

さらに礼文島でも人気の旅館は、宿泊予定日の1ヶ月以上前でも満室のところが多い。

ようやく港からほど近い、旅館桜井というところで予約が取れた。

利尻島行きのフェリーは6:55発で、40分前までに乗船手続きを終える必要がある。

そこで稚内の宿泊は、フェリー乗り場に最も近い「ザ・サフィールホテル稚内」を予約した。

ホテルからフェリー乗り場まで、バイクで5分。

朝6時ホテルを出発し、フェリーのチェックインを済ました。

フェリーの乗船待ちの駐車場には、観光バスが数台停まっている。

ほとんどが「宗谷バス」の観光バスで、大手旅行会社が募集したパックツアーの客を乗せているようだ。

利尻・礼文ツアーは、関東・関西からのパックツアーでかなり人気のようだ。

この団体客で、礼文の数少ない大手の旅館は満室になっているのだろう。

船は定時に出港。

団体ツアーの年配の客が多い。

フェリーで前日買っておいた朝食を済ませ、利尻島の鴛泊(おしどまり)港に到着。

天候は曇り、フェリーからも利尻富士は雲に覆われていた。

利尻島の北にある鴛泊から時計回りで一周する予定だ。

まずは一番の観光地オタトマリ沼とそのすぐ近くにある白い恋人の丘/沼浦展望台に向かう。

利尻島一周(7:20 音あり)

利尻富士と呼ばれる利尻山は火山である。

現在も利尻山は活火山とされているが、数千年火山活動は確認されていない。

利尻島には中心となる利尻山のほかに、スコリア式の墳丘が所々にみられる。

オタトマリ沼は、数千年前までの火山活動の水蒸気爆発の火口だと推定されている。

沼浦展望台は、オタトマリ沼の国道を挟んで海側の火口丘にある。

沼浦展望台は「白い恋人の丘」と別名が付けられているが、駐車場だけが設けられていて何もない。

ただ晴れていれば利尻富士の美しい姿が見られただろう。

オタトマリ沼は、沼浦展望台から国道に戻って2,3分のところに駐車場の入り口がある。

湖面が静かで晴れていれば、湖面に利尻富士が映る。

この逆さ利尻富士の写真は、利尻島の観光案内に多く採用されていて、利尻島の最も有名な観光地だ。

オタトマリ沼の駐車場は広く、観光バスも停まれて、売店もある。

この日はまだフェリーの一便の到着から間もなく、まだ観光バスは停まっていなかった。

オタトマリ沼の後、仙法志御崎公園に向かった。

島の西側に回り込むと、青空が広がった。

この日は北東からの風が利尻富士にあたって、島の東側は雲で覆われていた。

仙法志御崎公園は、海に流れ出た溶岩の上にある。

海を挟んで荒々しい溶岩と遠くに聳える利尻富士、そしてその間に広がるなだらかな火山の裾野の対比が美しい。

仙法志御崎公園をでて、神居海岸パークへ行った。

神居海岸パークでは、ウニ採りが体験できるが、今回はフェリーの出航時間が心配だったのでパス。

利尻富士の山頂がはっきり見えた。

ここから鴛泊フェリーターミナルまで、20分ほどで着く。

利尻島を観光地に立ち寄りながら一周して、2時間少し、11時前に港に着いた。

港のすぐ横に「ペシ岬展望台」があり、ここからの利尻富士の写真もよく観光パンフレットに採用されている観光地の一つだが、かなりの上り坂のようだったので、登るのを諦めた。

鴛泊には、海鮮料理店からカフェまで飲食店が色々ある。

少し早かったがカフェで軽く食事をして、12:15のフェリーに乗り込んだ。

まだ山頂が雲に覆われている利尻富士が遠ざかるのを見ながら、礼文島に向かった。

風が吹き荒れる礼文島

礼文島には13:00に到着した。

礼文島は、島の東岸を南北にメイン道路が走っていて、そこから支道が各集落や観光地に延びている。

島の西岸は遊歩道が続く。

島は大きな山はなく平たい島のようだが、島のほとんどを丘陵が占めていて、どの遊歩道もアップダウンが激しい。

礼文島は、主にトレッキングの島だ。

島のあちこちで本格的な装備で歩いている観光客の姿を見かける。

礼文島の車やバイクで行ける主な観光地は、北の最北限のスコトン岬と南の桃岩展望台、北のカナリアパークだけだ。

後は、西岸にいくつか観光地があるが、設定されたトレッキングコースを歩いていくしかない。

今回は時間がないので、歩いていくのはほとんど諦めて、バイクで行けるところを周ることにした。

船を降りて、まだ時間があるので、北のスコトン岬へ向かうことにする。

動画にもあるように、スコトン岬から戻って、フェリーターミナルの近くにある「旅館桜井」に宿泊した。

礼文島は、一人の客を泊めてくれるホテルが少ない。

大きなホテルや旅館は、ほとんどツアー客で埋まっているし、ペンションや小さな旅館は一人客を受け入れてはくれない。

数件当たって、ようやく旅館桜井だけが受け入れてくれた。

聞くところによると、この日は団体客が入っていなかったので泊めてくれたようだ。

強風が吹く 礼文島を走る(12:50 音あり)

翌日、カナリアパークと桃岩展望台に行った。

カナリアパークは、吉永小百合さんの映画「二十四の瞳」のロケセットをそのまま残している。

校舎やブランコなどもあり、その向こうには子供たちを暖かく見守るような利尻富士の雄姿がある。

カナリアパークを出て、桃岩展望台に向かう。

桃岩展望台は、香深の街から山道を登る。

礼文島では少ない木々の生い茂った谷あいの道だ。

桃岩展望台のバスの駐車場へ向かう道を離れ、車一台がようやく通れる細い急な上り坂を登る。

礼文島を訪れるツアー客は、桃岩展望台から海岸に出て、島の南側をトレッキングをするようだ。

多くのツアー客がバス駐車場から桃岩展望台を目指して登っていく。

桃岩展望台の駐車場は車が10台ほどしか停まれない。

桃岩展望台には、駐車場から200mほど登ったところにある。

フェリーの時間が迫っていたので、桃岩展望台まで登るのは諦めてフェリー乗り場に向かう。

フェリーは昼過ぎの出航なので、フェリー乗り場の辺りのレストランで昼食を摂ることにした。

香深の鄙びた街には似つかわしくないお洒落なカフェに入った。

若い女性二人がやっていた。

礼文島に住んでいるのだろうか。

礼文島には5月から10月までの半年しか観光客は訪れないだろう。

採算が合うのか、心配になった。

フェリーに乗ると、礼文島と利尻島の間は強い風が吹いていて、船はかなり揺れる。

船のスタッフが観光客と話しているのを聞くと、礼文島と利尻島の海峡は年中強い風が吹いているそうだ。

利尻島の島陰に入ると、船は少し揺れがおさまった。

この時期の昼過ぎのフェリーは、利尻島の鷺泊によって稚内に向かう。

利尻島でも多くの観光客が乗船してきた。

利尻島の方が、観光地としては人気があるようだ。

利尻島を出る時、利尻富士が私たちを見送っていた。

礼文島の西側には、北から南まで車ではいけないトレッキング専用のルートがある。

礼文島を訪れる客は、トレッキングを目的に来る人が多いようだ。

今回は時間がないので、次回来るときはトレッキングを目的に訪れたいと思った。

ブログの中断

この後、稚内からオロロン街道を通って名寄から、美瑛、富良野、サホロ、襟裳岬と廻って、苫小牧からフェリーに乗ったのだが、諸事情によりブログを中断することにしました。

また、いつかこの続きを書こうと思っています。

しばらくの間、このブログをお休みします。

一旦、

コメント

タイトルとURLをコピーしました