北海道バイクツーリング 2022/5/21-5/24 敦賀から苫小牧、そして釧路湿原へ 沖田さとし

Bike touring

シニアライダーの北海道バイクツーリング - 今年も北海道を走った‼

敦賀出港

2022年5月21日、いよいよ北海道に向けて出発だ。

夕方5時30分すべての荷物を積み終え、予定より30分ほど早く自宅を出発。

天候は曇り、しかし敦賀フェリーターミナルに到着する10時頃は小雨が降るとの予報。

近畿自動車道から第2京阪、名神から北陸道に入る。

草津PAで夕食をとり、多賀SAで短い休憩と雨に備えて防水のオーバーパンツをはいた。

9時45分ころ敦賀インターを降りる。コンビニに寄って船中でのおやつと飲み物を買って、10時過ぎにフェリーターミナルに到着した。

すぐにチェックインを済ませ、1時間ほど待合所で待機。結局敦賀まで雨は降らなかった。

11時20分ころ、バイクに行き乗船準備を始める。

船に乗るバイクは30台ほどいる。

11時30分、予定どおりバイクの乗船が始まった。

客室は1等客室。

多くのフェリーは、オフシーズンは2名定員の1等個室を1名分の料金で利用できる。

部屋に荷物を置いて、後部甲板に出る。

飛行機でも船でも出港の時は心が沸き立つ。旅行に行くときは、この時が好きだ。

23時55分、定時に出港。

フェリーターミナルがゆっくりと遠ざかっていく。

敦賀出港、そして夜が明けた。

これから約20時間、どうやって時間をつぶすか、帰りは写真や動画の整理をして時間をつぶせるが、往きはすることがない。

今回の船は、インターネットの接続サービスがない。陸に近づいた時にインターネットに接続するしかない。

PCにダウンロードした本を読むか、昼間はデッキに出てぼんやり海を眺めるか。

翌朝食はレストランでモーニングセットを食べ、昼は売店でインスタント焼きそばとおにぎりで済まし、夜はレストランでビーフシチューを食べた。

フェリーに乗ると、必ず食事はレストランを利用することになる。

新日本海フェリーは、名古屋から北海道に行く太平洋フェリーより良心的だ。

太平洋フェリーでは、朝昼晩の3食で4~5000円かかる。

新日本海フェリーは、トラックのドライバーなどの業務で乗る人が多いせいだろうか。

苫小牧から釧路へ

苫小牧東港には、翌22日夜の8時20分に到着。予定より10分程早く着いた。

この日は鵡川の「ホテル四季の風」に宿泊。

昨年来た時もここに泊まった。

苫小牧東港からは20分ほど。

道の駅の中にある、行政がかかわっているホテルだ。

北海道は行政の息のかかったホテルや旅館が多い。

こういう行政の息のかかったホテルは、往々にして料金がやや高めだ。

この「ホテル四季の風」も例にもれずやや高いが、部屋は広さも十分あって、設備のレベルも高い。

苫小牧市内にはもっと安いビジネスホテルはあるが、苫小牧市内へは同じほどの時間がかかって、しかも翌日釧路へ行くならば逆方向に行くことになる。

釧路方面には夜9時頃にチェックインできて、それほど遠くないホテルはここしか見当たらなかった。

北海道、むかわ町にある、温泉、ホテル、道の駅、スポーツプラザ、図書館、イベントホール複合施設 『むかわ温泉四季の館』

翌朝朝食後、8:30頃に出発。

まずは昨年も行ったサラブレッド銀座に向かう。

日高のこの道沿いにはサラブレッドの牧場が連なっていて、道路からサラブレッドが見れ、広々とした北海道らしい風景が広がる。

若い頃乗馬をやったせいで、馬が好きだ。

今回の北海道ツーリングの前半の目的、動物の写真を撮ることの最初のアプローチだ。

仔馬と母馬

この道の奥の「優駿メモリアルパーク」には、オグリキャップの記念品が展示されているが、6月1日から開館であった。

昨年はここからさらに奥に行き、静内川沿いにトラバースして二十間道路の桜並木を通って、国道235号線に戻って釧路へ向かった。

今回は襟裳岬に寄りたいと思っていたので、そのまま折り返して襟裳岬を目指した。

襟裳岬には向かう途中、霧が出てきた。この辺りは霧のメッカだ。昨年もここを走ったときは、霧に覆われていた。

1時前に襟裳岬第一駐車場に着く。

襟裳岬は風の岬と呼ばれるほど風が強く吹くところだ。この日も広い駐車場を強い風が吹き付けていた。

ここの駐車場は、多くの駐車スペースが片斜面になっている。

風と片斜面に注意しながらバイクを停めて、観光センターで寿司を食べた。ネタはおいしかったが、観光客向けの料金で高めだ。

食事の後、小雨が降り始めた中を襟裳岬の突端まで歩く。

襟裳岬突端の碑。風極の地とある。

突端はさらに強い風が吹き付けて寒い。

襟裳岬にはゼニガタアザラシが生息しているのだが、霧が深く岬の先端の岩場が見えない。

霧と寒さでアザラシの撮影は諦めて、早々に釧路に向かうことにした。

襟裳岬から釧路市街まで4時間近くかかる。

この日の宿は、昨年も泊まった「ロッジシラルトロ」だ。

明日の早朝、釧路川のカヌーツアーに参加する。

襟裳岬を廻っていくと、到着がかなり遅くなると思い、朝食のみの予約にした。

襟裳岬でアザラシの撮影をあきらめたので、釧路には予定より早く着きそうだ。

夕食を釧路でとることにして、夕食場所を探す。

当初は「シャケ番屋」かフィッシャーマンズワーフのレストランを考えていたのだが、鹿肉のグリルを食べさせる「釧路倶楽部」というレストランを見つけた。

鹿肉は昨年来た時、道の駅ウトロで意外においしかったので、今回も鹿肉を食べることにして「釧路倶楽部」に予約を入れる。

「釧路倶楽部」には6時過ぎに到着。駐車場は店の裏側、観光船の桟橋側にある。

ここは靴を脱いで2階に上がる。

客はまだ誰もいない。

まだ若いおかみさん?が、とっても好感の持てる接客をしてくれた。

近年は北海道、特に道東では鹿肉が手に入りやすい。根室や網走では、鹿肉を食べさせるレストランが見つけられる。

30代の頃、大阪の「シェ和田」で鹿肉のシチューを食べたのだが、これが絶品においしかったことを思い出す。

当時は鹿肉は日本では手に入らなかったので、たしかフランスからの輸入だという話を聞いた。

今は鹿は北海道では、増えすぎて駆除されている。

知床のウトロの近くには鹿牧場があり、捕獲された鹿を食用に加工しているところがある。

「釧路倶楽部」の鹿肉のグリルも、くせもなくおいしかった。

「釧路倶楽部」を7時すぎに出て、夜道を「ロッジシラルトロ」に向かう。

シラルトロの住宅街に上がる道が、夜道では分からず通り過ぎでしまった。

なんとか40分ほどで到着。

「ロッジシラルトロ」の最後の急坂は、舗装されておらずバイクでは登りにくい。

この日は浜中町の補助で2時間のカヌーツアー付夕食なしで9200円で泊まれた。

この「ロッジシラルトロ」は、夕食も朝食もお弁当形式で部屋の前に置いてくれる部屋食だが、内容は品数が多い家庭料理という感じで、あまり魅力がない。

部屋も何もない畳部屋で、布団もセルフだが、野生動物に造詣が深い。

庭にリスと野鳥のための餌台があり、朝になると頻繁に野鳥やリスが集まってくる。

昨年は、夕方玄関先にキタキツネが現れ、僕の目の前を気にする様子もなく通り過ぎて行った。

明日は、早朝の釧路川カヌーツアーに参加する。

釧路川のカヌーツアーの多くは、朝の9時以降の出発だが、このロッジ シラルトロのカヌーツアーは日の出前に出発する。

早朝は釧路川で頻繁に野生動物に出会える。

早朝カヌーに乗れるのも、ロッジ シラルトロを選んだ理由だ。

昨年は、鹿や渡りをやめた丹頂鶴、オジロワシや多種多様の野鳥を見ることができた。

昨年カヌーから見たこの年生まれた仔鹿
昨年カヌーから見た丹頂鶴
昨年カヌーから見たアオサギ
昨年カヌーから見た雄の仔鹿

明日は、朝3時にリビングに集合だ。9時には就寝した。

今年もいろいろな動物を見れるだろうか?

早朝の釧路川カヌー

翌朝3時にダイニングに集合。

昨年は4時間コースだったが、今年は2時間コースにした。

4時間コースは、朝食用のおにぎりを持たせてくれるが、2時間コースは帰ってから朝食だ。

今回は、2人のご夫婦とご一緒だ。

出発前にライフジャケットを付けて、カヌーを積んだ車で塘路湖のほとりまで行く。

今回は4人なので、二人乗りのカヌーを横に連結する。

準備ができた段階で、3時半過ぎに湖に漕ぎ出した。

ガイドはロッジ シラルトロのオーナー。

カヌーの前には、今回初めて参加のご夫婦が並んで乗り、僕とオーナーは後ろに乗る。

塘路湖から釧路川に流れ込む支流に入るため、塘路湖を横断する。

湖を横断する間は、全員で力を合わせてカヌーを漕ぐ。

と言っても力を入れて漕ぐ必要はない。

櫓の先を湖に入れて後方へスーッと動かすだけ。

この時期の日の出は4時前、朝霧の立つ湖が美しい。

塘路湖の上で日の出になった。

オーナーが背から登る日の出を見るため、カヌーをぐるりと回してくれた。

塘路湖からの日の出
朝霧立つ塘路湖の朝陽

塘路湖から釧路川に流れ込む支流に入る。

いろいろな野鳥のさえずりだけが聞こえる。

この時期は野鳥の恋の季節だ。

川に入るとほとんど漕ぐ必要はない。

川の流れでカヌーは進んでいく。

オーナーが後ろで舵をとってくれている。

支流に入るといきなりオジロワシが現れた。

オジロワシやオオワシは、カムチャッカや樺太からの渡り鳥だが、北海道に留まって産卵、子育てをする個体がいる。

昨年は、焦点距離の短いレンズしか持って行かなかったので、遠くのオジロワシを大きく撮れなかったが、今年は600mmのズームを持ってきたので、オジロワシをかなり大きくとらえることができた。

オジロワシは3羽いた。

そのうち2羽は、昨年生まれた幼鳥だ。

今年の幼鳥の巣離れは、まだ先だ。

オジロワシ
オジロワシ
オジロワシ 頭部はいかにも猛禽類だ。

今年は、あまり動物と出会わなかった。

ただ昨年は、短い焦点距離のレンズしか持って行かなかったので撮ることができなかったオジロワシを、長い焦点距離のレンズを持って行ったので、かなり大きく撮ることができた。

やはりカヌーから野生動物や野鳥を撮るには、200㎜以上のレンズが必要だ。

カヌーは、ある時は正面から朝陽を受け、ある時は背中に朝陽を浴び、湿原を流れる川は右へ左へ大きく曲がりながらゆっくりと進む。

湿原は多くが泥炭でできているので、大きな木は育たない。一部の土に変わったところに森や林が形成される。

湿原の向こうには丘や山が見えない。湿原の上には青い空が広がっている。

2時間を少し過ぎて細岡のカヌー発着場に着いた。

昼間は、多くのカヌーがここを目指してくるため、迎えの車がおおく泊まっているのだが、朝の6時にはこのカヌーの迎えの車だけだ。

カヌーを車に積んで、ロッジ シラルトロには6時半頃に到着。

部屋前には、朝食が用意されていた。

ロッジ シラルトロには、野生動物や野鳥が集まってくる。

ロッジ シラルトロはオーナー夫妻が野生動物に造詣が深い。

周りに野鳥用の餌台とリス用の餌台が設けられていて、朝には、野鳥やリスが集まってくる。

キタキツネも人を警戒せずに建物の近くにやってくる。

昨年夕方、玄関の近くにいると、キタキツネがロッジの横から現れた。

僕を気にする様子もなく、僕の横5mほどのところを通り過ぎて行った。

昨年夕方、玄関の脇からキタキツネが現れた。
僕を気にする様子もなく、玄関を通り過ぎて行った。
道まで降りてみると、何かを探すようにロッジの周りをうろうろしている。

カヌーから帰ってくると、餌台に野鳥やリスが集まっている。

昨年は、ここに集まってくる野鳥やリスの写真を間近で撮ることができた。

昨年撮った写真。何という鳥だろうか? リスの餌台に寄ってきている。
昨年撮った写真。シマリス。ひまわりの種を無心に食べている。
昨年撮った写真。餌を頬一杯にため込んだシマリス。
昨年撮った写真。シマリスが餌台から下りるとすぐにエゾリスが昇ってきた。
昨年撮った写真。エゾリスはシマリスより一回り大きい。
昨年撮った写真。エゾリスはくるみが大好きなようだ。

ロッジ シラルトロ ホームページ:https://sirarutoro.in/

この日、途中霧多布岬と風連湖に寄って知床まで約280㎞を走るため、写真は撮らずに食事を済ませて8時にはロッジを出た。

今回の北海道ツーリング前半の野生動物と出会う旅、次は霧多布岬のラッコを見に行く。

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