冬の北海道 道東の旅 2022/2/21~3/4

鶴の飛ぶ姿は美しい tour
鶴居の鶴

計画 ー 丹頂鶴、オジロワシ、オオワシ、シマフクロウをみたい。流氷をみたい。

このツアーは、昨年の6月北海道道東にバイクで行った時、釧路湿原や根室、知床で出会った野生の丹頂鶴やオオワシなどを、もっと多く渡ってくる冬に見てみたいと思ったことがきっかけになった。

冬の北海道には、若い頃スキーで行ったことはあるが、野生動物との出会いはなかった。

色々調べていると、冬の北海道では丹頂鶴が数多く集まる場所がある。

その他にも冬に渡ってくるオジロワシやオオワシも道東に集まる。

さらにいままで見たことのない流氷も見てみたい。

そんな関西では経験できない野生動物との出会いや流氷や厳冬の北海道を体験するため、北海道に行くことにした。

流氷は1月下旬から3月上旬に着氷する。ただし、風向きによって離岸したり、着岸したりを繰り返す。

流氷が着岸する確率が高いのは、2月の下旬という情報を得た。

そこで、2月の下旬に行くことにした。

飛行機で千歳経由で釧路に入り、レンタカーで阿寒と鶴居で餌付けされて集まってくる丹頂鶴をみて、網走に向かう。

網走で一旦レンタカーを返し、バスで知床のウトロへ入り、2泊して流氷の上を歩いたり知床の雪原をスノーシューで歩くツアーに参加し、網走に戻って流氷を割って進む砕氷船に乗る。

知床の羅臼まで再びレンタカーで移動し、シマフクロウを見て、翌日早朝オオワシやオジロワシを見る船に乗る。

翌日、根室の風連湖に移動し、オオワシやオジロワシの餌付けを見て、層雲峡に宿泊して、氷瀑まつりを訪れる。

翌日は美瑛に宿泊し、雪の美瑛を見て回り、小樽まで走り、最後の宿泊。

最後は、中山峠と支笏湖を廻って、千歳から大阪へ帰る。

計画しているうちにどんどん見たいところが増えていき、結局11泊12日の長旅になってしまった。

出発前日 ― 飛行機が飛ばない?

いろいろな条件を加味して、2月21日に出発することに決め、1月にすべての予約を入れた。

1週間前の天気予報では、21日から22日にかけて日本を寒波が覆い、北海道や信州の北日本は大雪の可能性の情報を得た。

2日前の19日には、21日の北海道のすべての空港が閉鎖になるとの予報。

知床のウトロや羅臼の宿は、満室で変更が利かない。

20日になると、22日には、千歳や旭川の空港は閉鎖だが、道東の釧路、女満別への飛行機は飛ぶ可能性があるとの報道を得た。

結局、予約している21日のPeachの関空ー千歳の便は、欠航になると読んで、ANAの羽田への便で羽田で一泊し、翌日の早朝の羽田―釧路の便で釧路に入ることにした。

出発前日から悪戦苦闘だ。先が思いやられる。

出発 ― 釧路は晴れていた。

羽田での宿泊は、翌日釧路行き朝1番の便に乗るため、羽田空港に最も近いホテルを探すと、第2ターミナルビルに隣接している羽田エクセルホテル東急が空いていたので、予約を入れた。

21日、関西国際空港を15:45発のANA992便で羽田に入る。前日の予約だったが、左側前方の窓際が取れた。

ANA992便機内からスマホで撮影(3:07 音あり)

北海道や信州は大雪だというのに、関空から羽田の間は晴れていた。久しぶりの上空からの富士山を見た。

羽田エクセルホテル東急は、第2ターミナルビルの北の端、ANAのチェックインカウンターのすぐ横にある。ANAの利用客には最も便利だ。

部屋に入るなり、夕食場所を探す。羽田空港には、レストランが選ぶのに困るほどある。

翌22日、釧路行き1便7:40のANA4771便で釧路に入る。

7時にチェックインを済ませ、出発ロビーで朝食を済ます。羽田は晴れていた。

この日も北海道は大雪の予報。飛行機は揺れるのではないかと心配したが、釧路までの間は、ずっと晴れていた。

釧路も青空が見えている。レンタカーで雪の中を走ることを想定していたが、道には雪がない。さすが北海道で最も雪の少ない釧路だ。

後で聞いたのだが、大雪山系が壁になり日本海側は雪が多いが、太平洋側は雪が少ないそうだ。

降雪の中の鶴の撮影を思っていたが、白い鶴が日差しに映える写真を撮ることができた。

始めて丹頂鶴をカメラに収めた。

ITで探すと、丹頂鶴に餌付けしているところは、鶴居村近辺には3カ所ある。

阿寒国際鶴センターと鶴見台、鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリだ。

この日は、まず阿寒国際鶴センターに隣接するタンチョウ観察センターに行く。

タンチョウ観察センターは、入場料480円。一度払うと何度でも出入りできる。さらに阿寒国際鶴センターにも入ることができる。

鶴が集まる広場はタンチョウ観察センター側と国際鶴センター側の2カ所に分かれているが、通路を通って行き来ができる。

午後1時の給餌はタンチョウ観察センター側で行われた。給餌が始まる少し前から、鶴が集まってきて、またどこからともなく食性が同じのオオハクチョウも現れる。

観察センター側の広場は中ほどが少し高くなっていて、奥にいる鶴やオオハクチョウは足元が雪で隠れてしまう。

この日の1時の段階では、3カ所の中では一番鶴の数が少ないように思えた。

タンチョウ観察センター 餌をまかれる前の鶴 給餌される方を知っている
タンチョウ観察センター 雪に嘴を突っ込んで餌を探すため嘴に雪が付いている。
タンチョウ観察センター
タンチョウ観察センター ここではかなり近くまで鶴が寄ってくるのでクローズアップが撮れる。
タンチョウ観察センター ここにはオオハクチョウもやってくる。
タンチョウ観察センター 隣の阿寒国際鶴センターから柵を飛び越えてやってくる。
タンチョウ観察センター 鶴の求愛ダンス

続いて、鶴居村の鶴見台に行く。

鶴見台は、道道53号線(たんちょう舞ろーど)沿いにある。車は道の両側にあるパーキングに止めることができる。鶴のいる広場の反対側のパーキングも入れるとかなりの数の車が停めることができる。

この日2時すぎに着くと、ここが最も多くの鶴がいた。

さらに2時から4時の間に、他所から鶴が飛来し、また四方八方へ鶴が飛び去って行く。

ここは広場の向こう側に電線や建物があり、低い所を飛ぶ鶴を撮ろうとするとその建物の屋根や電線が映りこむ。

ただここの鶴は四方に飛び去るので、こちらに向かって飛ぶ鶴や向う側からやってくる鶴は、青空バックに撮れる。

また、これだけ鶴がいるので、鶴の求愛ダンス(Love Dance)もあちこちで見られる。

空を飛ぶ鶴は美しい。しかし撮影は難しい。200㎜~600㎜のズームで狙うが、フレームに収まらなかったり、ピントが合わなかったり…。悪戦苦闘しながら、300枚ほどカメラに収めたが…。

鶴見台 ここでは鶴の飛ぶ姿を林バックで撮れる
鶴見台 1羽が鳴くとそれにつられて数羽の鶴も鳴く
鶴見台 鶴はかなり大きな声で鳴く
鶴見台 観客のいる方へ向かってくる鶴をかなりアップで撮れる
鶴見台 頭上を飛んでいく鶴
鶴見台 向うへ飛び去る鶴は、青空バックで撮れる。

4時過ぎまで夢中になって撮影して、ようやく鶴の数も減り動きも少なくなったので、次に移動することにした。

3カ所目、鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリへ向かった。

4時半頃に駐車場に停めて広場まで行くと、鶴は10羽ほどしかいなかった。それでもカメラマンは10人近くが柵にへばりついて撮影をしている。

聞いたところによると、この時季4時くらいには鶴は営巣地に戻るようだ。この頃の日の入りは5時半すぎ、暗くなる前に営巣地に戻るのだろう。

結局、伊藤タンチョウサンクチュアリでは、一枚も撮影せず、宿に行くことにした。

この日の宿は、Hotel Taito。鶴居村の唯一のホテルだ。

伊藤タンチョウサンクチュアリのすぐそばに、アウトドア派には有名なペンションがあるが、1月の段階で満室だった。

Hotel Taitoも鶴の撮影する人には、愛用のホテルのようだ。

早朝鶴を撮りに行く人のため、玄関の横のドアから早朝出ることができるようにしてくれている。

たしかに伊藤サンクチュアリや明日行く音羽橋にほど近い。伊藤サンクチュアリには5分ほどで行ける。

明日は、早朝鶴の営巣地のある音羽橋へ、日の出前に行く。日の出は6時すぎ、5時には出発する予定だ。

丹頂鶴の営巣地へ

翌23日、朝5時すぎにホテルに出て音羽橋に向かう。

音羽橋には、橋の手前と向う側にそれぞれ十数台停めれるパーキングがある。

音羽橋は車の走る車道の他に、三脚を立てて営巣地を撮影できるだけの幅がある歩行者用の橋がかけられている。

5時半前に音羽橋に着くと、日の出は6時過ぎだというのに、もう10人ほどカメラをセットしている人がいた。

薄暮のなか三脚をセットし、朝焼けを待つ。

ここは朝霧が立つと面白い写真が撮れるのだが、この日は朝霧が立っていなかった。

雪理川の奥の川の中に、数十羽の鶴が見えているが、橋からかなり遠い。

200-600㎜のレンズでも個々の鶴を撮るのは難しい。

音羽橋から見た朝焼けの鶴の営巣地ー焦点距離200㎜
鶴の営巣地の奥をオス鹿が川を渡っていくー焦点距離600㎜

6時頃には、歩道橋はカメラマンでいっぱいになっていた。

6時過ぎに来た人は、少し後ろに控えて三脚をセットしている。

この日は5,60人居ただろうか、多くの人が400㎜以上のレンズを付けている。

鶴に大きな動きはないので、ほぼ全員が同じような構図になる。

粘って飛び立つ鶴を撮ることもできるのだろうが、全員が同じ構図で撮っていると思うと、つまらなく感じて、6時半には切り上げて、後ろで撮っている人に場所を譲った。

鶴の飛ぶ姿は美しい。

一旦ホテルに戻り、チェックアウトをして、9時前にホテルから近い伊藤サンクチュアリに着いた。

昨日と違って多くのカメラマンがカメラを構えていた。

少し小高くなっている向かって右側に、もうスペースがなかった。

中央の隙間でカメラを構える。

Love Dance
鶴のLove Dance は鳴き声をあげ、羽を広げ飛び上がったり、身体をかがめたり、激しく動き回る。
鶴はLove Dance の中で、バレリーナのように美しいポーズをとることがある。
一羽の鶴が鳴くと、呼応するように他の鶴も鳴き声をあげる。
鶴は2羽もしくは数羽で行動することが多い。つがいだろうか、夫唱婦随なのか?
伊藤サンクチュアリで飛ぶ鶴を撮るには、300mm以上のレンズが必要
青空バックだと、白い鶴が映える。
羽を広げると2mほどの大きな鳥だ。

この日は朝から青空。青空をバックに鶴が飛ぶ姿は美しい。

伊藤サンクチュアリで1時間ほど撮影をして、ようやく飛翔する鶴を撮るのも慣れてきた。

10時前に、鶴見台に向かうことにした。

鶴見台は一般客は多いが、伊藤サンクチュアリよりカメラマンは少ない。

鶴見台では鶴は四方八方に飛ぶので、こちらに向かってくる鶴を青空バックで撮ることができる可能性が高いと思った。

鶴見台に10時頃に着くと、一般客は多かったがカメラを構えるスペースは十分にあった。

もう給餌は終わっていたが、まだ鶴はたくさん残っていたが、鶴が徐々に餌場を離れて飛んでいく。

飛翔する鶴を撮るには、いいタイミングだったかもしれない。

寝ている時やくつろいでいる時は片足で立つ。
一番後ろの首が茶色い鶴は、今年生まれた鶴
鶴見台では、低い位置を飛ぶ鶴は林がバックになる。
鶴見台は向うに飛び去る鶴は、400mm以上のレンズが必要
こちらに向かって飛んでくる鶴は、青空バックで撮れる。
鶴見台でこちらに向かって飛ぶ鶴は、青空バックで撮れる。
鶴は首を伸ばし、身体を一直線にして飛ぶ。
夫婦とその子供だろうか?
2羽の鶴がリズムを合わせて飛ぶ姿は、フォトジェニックだ。
鶴の飛ぶ姿は、なんて美しいのだろう。

鶴の飛ぶ姿は、なんて美しいのだろう。

鶴見台では、こちらに向かってくる鶴は100㎜から200㎜のレンズで撮ることができる。

だから、高価なレンズを持たなくても鶴の美しい飛ぶ姿を撮ることができるのだ。

観光客が、スマホのカメラで撮ることができて、喜んでいた。

鶴見台では、後半は飛び去る鶴を夢中になって追いかけていた。

納得のいく鶴の姿を撮ることができたので、ようやく昼前になって鶴見台を離れた。

次は、サロマ湖からウトロの流氷を見に行く。

ウトロでは、流氷が接岸しているようだ。

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