温泉に浸かる猿を見に行きたい。
地獄谷野猿公苑は、僕が高校生の頃、温泉に浸かる猿の記事を新聞で読んで以来、行きたい場所の一つだった。
今回も万座温泉と共に、この地獄谷野猿公苑に行って、温泉に浸かる猿の写真を撮ることを大きな目的として計画した。
元々は、冬は閉鎖になる地獄谷温泉の湯治旅館後楽館の露天風呂に猿が浸かりに来ることを目撃され、その写真を見て多くの人が訪れるようになった。
そのせいで地獄谷温泉は冬も営業することになり、冬でも入れる道も整備されたのだが、猿がいつも入りに来るわけではなく、見物客も空振りになることも多かった。
さらに猿が温泉に入る露天風呂には人が入る気にならないということで、20年ほど前、その露天風呂を猿に明け渡し、猿用に整備した。
僕が若い頃、すぐ近くの志賀高原にスキーに頻繁に来ていたのだが、その頃地獄谷に入るのはかなり大変な行程で、川沿いを歩いて入るしかなかった。
地獄谷野猿公苑として整備されてから、猿は餌付けされており1年中見ることができるのだが、温泉に浸かるのは主に寒い冬が多い。
地獄谷野猿公苑には渋温泉から車道もあるのだが、冬は通行止めになり、上林温泉から歩いて入ることになる。
雪のないシーズンは車で入ることはできるのだが、野猿公苑の近くの駐車場までの道は狭く、車同士の離合が難しい箇所が多く、多くの人は上林温泉の地獄谷野猿公苑の専用駐車場に停めて歩いて入る。
今回も、上林温泉の最奥にある地獄谷野猿公苑の専用駐車場に停めて、歩いて入ることにした。
渋温泉から地獄谷野猿公苑の専用駐車場には、一旦国道に出て上林温泉の神社の横の狭い道を入り、上林温泉の一番奥にある。
駐車場は、20台ほどしか停めることができず、土日などはすぐに満車になるようだ。
その際は、さらに下の上林温泉に入ってすぐのところにある臨時駐車場に停めることになる。
駐車場からは、雪の道を20分ほど歩いて野猿公苑に入る。
さらに猿の餌付けは、朝9時に行われており、猿はそれを目当てに9時頃に山から降りてきて、食べ終えてから温泉に浸かる。
猿は現在200頭ほどの群れになっているようだが、温泉に浸かるのは主に歳をとったメスと子猿が多く、二、三十頭に限られているようだ。
そこで、渋温泉を8時半頃出て、9時過ぎに野猿公苑に着くようにした。
地獄谷野猿公苑の猿
8時半過ぎに渋温泉の炭乃湯を出て、地獄谷野猿公苑の駐車場にちょうど9時頃に停めることができた。
この時間でも、もう車は4,5台停まっていた。
駐車場の係員の指示に従って車を停め、カメラを持って車で登ってきた道をさらに奥へ歩く。
左手にSnow Monkey Resorts という案内所とお土産ものの建物の先から歩道に入る。
遊歩道はきちんと整備された土の道だが、雪が積もっている。
昨日から雪は降っておらず、多くの人が歩いたせいで雪も踏み固められていて、スノーブーツを履いていたが、足を雪に嵌まることはなかった。
野猿公苑の係員が途中までバイクで上がった形跡があり、ところどころ土の地面が見えるほどだった。
20分ほど歩いて左手に地獄谷後楽館への橋を過ぎると、地獄谷野猿公苑の標識が現れ、短い階段を上る。
この辺りまで来ると、猿の鳴き声が聞こえてくる。
まもなく地獄谷野猿公苑の建物が見える。
入り口で入場料800円を払い、建物を回り込んで、野猿公苑に入る。
入口から、雪に撒かれた餌を拾って食べる多くの猿の姿が見える。
しばらく歩くと、猿の浸かるコンクリートで作られた温泉が見える。
温泉の周りに木の柵がめぐらされており、温泉に入る猿をまじかで観察できるようになっている。
山側は広い斜面で、多くの猿が餌を拾って食べている。
猿はかなり人慣れしているようで、人のすぐそばを通って行く。
温泉には10頭近くの猿が入っていた。




1時間ほど猿を観察して、来た道を戻って下山した。
この後、小布施に寄って、昼食と葛飾北斎の絵を展示している北斎館に寄って、妙高高原で宿泊した。
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