雪の信州 温泉とスキーの旅 万座温泉から渋温泉へ  2022/2/2~2/3

tour

計画

万座温泉に行こうと思ったのは、出発の1週間ほど前。天気予報で2月3日から雪が降るという予報を見たからだ。

万座温泉は、信州の泉質ランキングで上位にあげられ、万座プリンスホテルの露天風呂が、雪の中の露天風呂のおすすめでとりあげられていた。

若い頃は、温泉というとスキーに絡めて草津温泉や野沢温泉に行ったことはあるのだが、最近、特に昨年の秋に北海道に行って以来、露天風呂に惹かれるようになった。

昨年末に車をSUVに変えたこともあり、雪上走行をしてみたいという思いもあり、雪の深い万座温泉に行くことにした。

車はトヨタハリアーのハイブリッド4WD。

実をいうとまだブログには書いていないが、1月14日から20日まで白馬乗鞍と乗鞍高原にテレマークスキーに行ってきた。

この時はテレマークスキーをすることが目的だったので、写真や動画をとらなかったが、雪の深い乗鞍高原での雪上走行がかなり安心感があったので、乗鞍高原に負けず劣らず雪の深い万座温泉に行く気になったのだ。

万座温泉に行くだけではもったいないので、折角だったら他の温泉も行ってみようと考えていると、万座の白根山の向こう側の志賀高原の熊の湯も温泉ランキングで上位に挙げられている。

また志賀高原の麓の渋温泉には、古い温泉宿の金具屋がある。

志賀高原や渋温泉の近くに、猿が温泉に入ることで有名な地獄谷野猿公苑があり、ここは以前から行ってみたいと思っていたところの一つだ。

万座温泉から志賀高原は、渋峠を越える国道292号線は冬季閉鎖なので、信州中野を廻って入るしかなく、3時間近くかかる。

万座温泉で午前中スキーをすると、熊の湯に入るのは夕方になり、その日はスキーはできない。

国道292号線は、南東北ツーリングの帰りにバイクで走りたいと思っていたが、雪のため走れなかった道だ。

熊の湯は春以降のバイクツーリングで行くことにして、この日は渋温泉に泊まることにした。

地獄谷野猿公苑は、朝9時に餌を撒いて猿を集めるという情報を得たので、翌朝9時に野猿公苑に行くことにした。

金具屋は千と千尋の神隠しのモデルになった旅館の一つとして人気の宿のため、満室になっていることが多い。この日も満室だった。

渋温泉は小さな温泉宿が多く、露天風呂を備えている宿は少ない。

色々見ていると、渋温泉の最奥にある露天風呂のある炭乃湯という宿をみつけた。4日の宿泊はここにした。

渋温泉の近くに、小布施という町がある。ここには僕が好きな葛飾北斎の絵を展示している北斎館がある。ここも以前から行ってみたいと思っていたところだ。

小布施は栗の名産地だ。栗おこわや栗のスイーツの店が北斎館の周りに山ほどある。

朝、野猿公苑に行って、昼食を小布施の栗おこわ、その後、栗のスイーツを探すことにした。

小布施から大阪へは、7時間弱かかる。うまく行けば大阪へ帰るのは夜の12時を過ぎる。ETCの夜間割引が利用できるかもしれない。

このように計画の段階では、2泊3日の小旅行にすることにした。

通行止めが相次ぐ雪の中 万座温泉へ

出発当日、天気予報は早くも雪模様だ。名神高速も関が原から先が通行止めになっている。

大阪から信州に行くには、名神高速道路で小牧から中央高速道路にはいる。しかし彦根から養老までの間は、雪が多くよく通行止めになる。

雪雲が若狭湾から彦根辺りにかけてよく流れ込む。この日も名古屋辺りまで雪模様で、鈴鹿や名古屋の西部も雪が降っているようだ。

名神が通行止めになると、迂回ルートは名阪国道から東名阪、名二環、名古屋高速16号で一宮ICへ抜ける方法と、草津から新名神、東名阪、名二環、名古屋高速で一宮ICへ行く方法の2つがある。

草津に行くまでに通行止めが解除になる可能性も無きにしも非ずと、草津まで名神を使うことにして、通行止めが解除されていなければ、新名神で東名阪に抜けることにした。

草津のPAで情報を見ると、名神はなんと一宮JCTまで通行止めになっている。

中央高速に乗るためには、名二環で楠ICまで行って、国道19号で小牧東か多治見まで行って高速に入るのが一般的だが、中央高速に乗る車が多いときは、国道19号が渋滞する。

とりあえず草津から新名神に入った。

新名神は最初順調だったが、甲賀土山ICを過ぎた辺りから渋滞が始まった。関東へ向かうトラックがほとんどだ。

亀山西JCTで、新名神と東名阪に抜ける道とに分かれる。多くの車は新名神をそのまま走って四日市まで行くのが一般だが、関東に向かうトラックで新名神は渋滞の列が連なっていた。

この段階で午前2時を過ぎていた。渋滞疲れも出てきていたので、御在所SAで休憩するため、亀山西JCTから亀山JCTで東名阪に入り、御在所SAを目指した。

御在所SAで車の中で1時間ほど仮眠をとった。

朝4時前になってSAの情報を見ると、名古屋高速も名二環の西部も通行止めになっている。

いよいよ追い詰められた。まだ睡魔の残る身体で一般道を走るのが辛かった。

ルートを探すと、東名阪から伊勢湾岸で豊田に抜け東海環状で土岐に入る方法を見つけ、これで中央高速に入ることにした。

御在所SAでは雪は小降りだったが、四日市を過ぎた辺りから雪が本降りになってきた。路側には雪が積もっている。町の屋根も真っ白だ。

伊勢湾岸では、雪が横殴りに吹き付けてきた。いつもより東寄りに雪雲が流れ込んでいるようだ。

その雪も名港ICを過ぎた辺りから小降りになり、豊田から東海環状に入るとほとんど止んだ。

名古屋の東側、豊田から土岐は、雪が降っていなかったようだ。周りに積雪の様子はみあたらない。

土岐で中央高速に入る頃には、6時近くになっていた。

中央高速を急ぐ。万座までは4時間はかかる。

しかし中津川で中央高速も通行止めだ。中津川で全車出された。中津川は市街地も雪が積もっていた。

中央高速を東に向かう車はすべて中津川から国道19号線に入る。朝の通勤の車も加わって、中津川市街は車の量も多い。

中津川で中央高速を降りると、本来は国道19号で塩尻までいくのが普通だ。しかしこのルートだと塩尻まで2時間かかってしまう。

コンビニに入って情報を見る。

中央高速は、中津川から飯田辺りまで恵那山トンネルの前後が通行止めのようだ。飯田山本ICから先は、通行止めが解除されているようだ。

天気予報の雨雲レーダーを見ても、飯田から先はこの時点で雪はほとんど降っていない。

しかし国道19号から中央高速に乗りなおすには、雪深い馬籠峠を越えて清内路から飯田へ行くか、宮ノ越から国道361号で権兵衛トンネルを経て伊那から入るか。

国道361号から伊那に入るなら、塩尻まで行ってもそれほど時間の差はない。

どれくらい雪が積もっているか分からないが、馬籠峠を越えることにした。

中津川の落合宿辺りから馬籠へ向かう。馬籠へ向かう道に入ると雪がかなり積もっていた。

馬籠宿の辺りまでは、観光道路のため道幅も広く走りやすい。

馬籠宿への入り口を過ぎると、急に雪が深くなってきた。

馬籠峠は雪がかなり積もっていて、路面も雪に覆われている。轍をたどりながら、雪道を走る。スピードは上げられない。

馬籠峠を越えて国道256号に入る。この辺りは、少し雪が少なくなっていた。

しかし国道256号で清内路トンネルの手前は、また雪が深い。しかし国道256号は交通量も多く、前車について清内路トンネルを越えた。

清内路トンネルを越えて阿智に入ると急に雪が少なくなって、路面も見えるようになってきた。

阿智から飯田山本ICはすぐだ。飯田山本ICで中央高速に戻ることができた。

中央高速に入り、飯田を越えると道路の雪はほとんど積もっていない。スピードを50㎞/hに制限されているが、多くの車が80㎞/hくらいで走っている。

伊那辺りでは、青空も見えている。中央高速を岡谷へ向けて急ぐ。

中央高速を岡谷で降りて、新和田トンネルに向かう。新和田トンネルも雪の多い所だが、この日はそれほど雪が積もっていなかった。

新和田トンネルから東御に入る。東御からは嬬恋鹿沢を越えるか、上田へ出て鳥居峠を越えるか。どちらの道も雪が深い所を通る。

東御に入ったのは、8時になっていた。

上田から鳥居峠を越えて嬬恋に入る国道144号を選んだ。この道は南東北ツーリングの帰り、妙高へ行くときに通った道だ。

国道144号は、菅平口までは雪も少なく順調に走れたが、菅平への分岐を越えると急に雪が深くなった。

鳥居峠は雪が深く、慎重な運転を強いられたが、鳥居峠を下るとまた雪が少なくなって万座ハイウェーの入り口までは順調だ。

途中、嬬恋パノラマラインは冬季通行止めになっていた。

万座鹿沢口で万座ハイウェーに入る。

万座ハイウェーに入ると、また雪が深く路面を雪が蔽っている。

計画の段階では、嬬恋から万座の間は動画を撮るつもりだったが、長時間の運転と疲れからgoproをセットする余裕がなかった。

万座ハイウェーに入ると一気に高度を上げる。雪が降り始めた。

嬬恋プリンスホテルを越えるころには、吹雪のように横殴りの雪が吹き付けてきた。

路面も凍結しているようだ。スタッドレスタイヤが雪を噛む、ギシギシという音を立てている。

後ろから車が付いてきているが、とてもスピードは上げられない。

後ろの車はこちらの車を抜く気はなさそうだ。こちらを先導車として利用しているのだろう。

嬬恋の標高800mから万座温泉の1800mまで一気に高度を上げる。

標高1500mを越えた辺りから、風が吹き抜けるところが何か所かあり、その辺りは路面が凍結していて、スタッドレスでもタイヤが滑って車が振られる。

かなり慎重な運転を強いられ、ようやく駐車場入り口へ着いた。

後続の車はそのまま上がっていく。

駐車場へ入ると、ここは日帰り客の駐車場であることが判った。

プリンスホテルの駐車場はまだ上にあるようだ。後続の車はプリンスホテルに向かったようだ。

駐車場を出て、プリンスホテルに向かう。

プリンスホテル玄関の前の駐車場は満車だったので、道路を渡った駐車場に停める。

もう10時になろうとしている。10時間の運転で疲れを感じた。

ホテルのフロントで予約の確認をすると、スキーのロッカーを指示してくれたが、部屋に入れるのは15時からと言われた。

付かれていたが休む場所もなく、仕方なく車に戻ってスキーの準備をした。

万座温泉スキー場

今年スキーをしたのは、10年振りくらいだろうか。前回スキーをしたのがいつなのかも忘れてしまった。

1月14日からテレマークスキーを行った時、久しぶりにアルペンのスキーもした。

体力的に不安があったが、20歳台の頃は毎週のようにスキーに行き、1級を取るほどスキー好きだった今の自分がどこまで滑ることができるのか試したかった。

この時のスキーに出発する前、以前使っていたスキー板とスキー靴を出してきて試着した。スキー板は、エッジもさびておらず、板もゆがみなどは見当たらなかったのだが、足の形が年とともに変わってきたのだろうか、履くと足の小指のところに強い圧迫があり、靴のアウターが硬化しているのか、膝を曲げると脛が痛い。

結局このスキー板は、廃棄することにして、14日のスキーではレンタルスキーでスキーをすることにした。

その時、後半の乗鞍高原の最終日に1日アルペンスキーをした時、昔の感覚を思い出した。

今のレンタルスキーは、ほとんどカービングスキーだ。エッジを立てるだけで曲がっていく。しかも以前の感覚を思い出しながら、できるだけ板をずらすことなく滑らせることに意識を払うとそれほど体力、特に板を踏む強い力は必要がない。

急斜面やコブ斜面は無理だが、25度以下の斜面なら体力的にも十分楽しめることが判った。

しかも昔を思い出して、滑ることが楽しい。現在楽しんでいるバイクでワインディングを走る感覚に似ている。

そこで今回も万座温泉でスキーをすることにした。

万座プリンスホテルは、冬はスキー客がほとんどだ。

レンタルスキーもスキーロッカーの奥にあり、車でスキーの準備をしてレンタルスキーを2日間借りた。

スキーロッカーから外に出るとすぐゲレンデだ。

外は深々と雪が降っている。しかもガスで見通しが悪い。

万座温泉スキー場は、リフト券の前売りをしている。カードで前払いするしかないが、Webで買うと、1日券が一般4000円、シニア3600円を2600円で買える。

出発の前日、この前売り券を2日間分買っておいた。どれほどスキーをするか分からなかったが、4時間券より安いので、この日と明日の分を買っておいても損はしないと思った。

購入済みの控をプリントアウトし、プリンスホテルからスキー乗り場の方に降りたところのスキーセンターで1日券と引き換える。

万座温泉スキー場のリフト券はICチップで読み取るタイプではなく、昔ながらの日付をプリントした券だ。ホルダーを持っていなかったので、200円をホルダーも買い、左腕にはめる。

プリンスホテルの前のリフトで滑り出した。

このリフトの両側に広い初級ゲレンデが広がっている。万座温泉スキー場のメインゲレンデだ。

両側とも斜度は15度程度、最大でも20度ほど。高齢者にはちょうどいい。

ただ乗鞍高原のやまぼうしリフトやのりくら山麓リフトに比べると距離がない。1分もあれば滑り降りてしまう。

ただ乗鞍と標高が同じくらいなので雪質はいいのだが、この日はスノーボーダーや上級者スキーヤーも多く、雪面が荒れている。

10本もこのゲレンデで滑ると飽きてきて、隣のクワッドリフトで上部に上がることにした。

クワッドリフトを降りるとすぐ前にさらに上に行くペアリフトがあり、このリフト沿いにも初級ゲレンデがある。

ペアリフトに乗って、最上部から初級ゲレンデを2本ほど滑った。このゲレンデは距離は下部よりとれるが、斜度は緩い感じがする。

2本ほど滑ったが、見通しが悪く、気温が一段と低く雪面が固く、雪質が重い。下部よりさらに見通しが悪く、寒さも手伝って、すぐに下に降りることにした。

下に降りるには、クワッドリフト沿いの上級コースと林を挟んだ中級コース、迂回する初級コースがあるが、中級コースを選んだ。

中級コースは、最大斜度30度ほど。ただ若干狭い。さらにスノーボーダーが多く、滑るラインが規制された。

さらにこのコースの下部で迂回ルートの初級コースで合流するが、そこからメインゲレンデへ出る連絡ルートが一段と狭く斜度も25度程度あるので、初級者、スノーボーダーがたまっている。

その連絡ルートを抜けると、ほとんど平坦な所を通って、メインゲレンデに出るのだが、この平坦な所はほとんど斜度がないため、足で蹴って進む必要がある。

この連絡ルートは、万座温泉スキー場のネックだ。

結局、下部のメインゲレンデを数回滑って昼食にすることにした。

昼食は、ゲレンデレストランもあるのだが、ホテルのレストランに行くことにした。

スキーロッカーにスキーとスキー靴を入れて、2階のレストランで昼食をとった。

昼食をとると、一晩中走った後すぐに滑った疲れがどっと出てきた。少し横になりたいと思った。

この時1時過ぎ、ホテルのチェックインの時間は15時だ。部屋に入れるのは、まだ先だ。

念のため、フロントでチェックインの時間を確認すると、フロントマンがPCをチェックして、部屋をご用意できますよ、と言ってくれた。

助かった!

車をホテル入り口の前に回して、荷物を下ろし、部屋に入る。

部屋に入るなり、スキーウエアを脱いで、横になった。少し眠ってしまった。

目が覚めると、3時。外を見ると、雪は止んで青空が見えている。

リフトの最終は4時半。あと1時間ほど滑ることにした。

ゲレンデに出ると、ガスも晴れて日が当たっていた。万座温泉スキー場は景観が美しい。

万座温泉スキー場より
万座温泉スキー場より

少し休むと元気がでて、メインゲレンデを高速で14,5本滑った。

部屋に戻るなり、冷えた身体を温めるため、風呂に行くことにした。

今回の旅行の一番の目的である温泉だ。

風呂に行くと、スキーから帰った客でごった返していた。

今回楽しみにしていたプリンスホテルの露天風呂も大勢の客であふれている。

結局、内風呂で身体だけ温め、露天風呂は深夜に行くことにした。

プリンスホテルの食事はバイキングだ。しかし休暇村より洋食の内容は上回っている感じがする。

食事を終え、部屋に戻ると急に睡魔が襲ってきて、何もせずに寝てしまった。

夜中12時頃、目が覚めて風呂に行くことにした。この時間ならほとんど人はいないだろう。

しかし風呂に行くと二人ほど風呂に入っていた。僕と同じように人のいない時間をねらってきたのか。

露天風呂を撮影しようとスマホを持ってきたのだが、人がいると撮影はできないと思い、露天風呂の撮影は諦めた。

僕は冬の露天風呂が好きだ。頭部が冷えて、身体は温まる。頭部が冷えるので、上せることはない。かなり長く湯につかっていることができる。

内風呂から露天風呂に出ると、キンと冷気が身体を襲ってくる。湯舟までの10mほどの通路に金属製の手すりがあるのだが、それを掴むと冷たさで手が張り付く。

小走りで湯舟に飛び込んだ。

やはり気持ちがいい。湯舟の周りは雪に覆われている。遠景は真っ暗で見えないが、露天風呂の周囲には常夜灯がいくつか灯っていて、露天風呂の周囲の雪景色を照らし出している。雪見風呂は美しい。

露天風呂に浸かっていると、二人の客は風呂から出て行った。

スマホを取りに行こうかと思ったが、湯船から出て、冷たい通路を走ってロッカーまで行くのが辛い。

結局、夜の撮影は諦めた。

小一時間ほど浸かっていただろうか、小走りに内風呂に戻り、もう一度内風呂に浸かって冷気にさらされた肌を温めなおして、部屋に戻る。

部屋に戻っても、芯まで温まった身体は、まったく湯冷めがしない。やはり万座の湯はいい。

1時間ほどテレビをぼんやり見て、再び寝た。

スキー2日目

5時頃、再び目が覚めた。

外はまだ暗い。もう一度風呂に行くのは、明るくなってから行こうと思った。

6時を過ぎて、外が明るくなってきた。外を見ると、雪が降っている。しかも風が強そうだ。

朝6時半頃、ホテルの部屋の窓から。

雪の中の露天風呂は辛いと思い、朝の風呂は諦めた。

朝食を終え、部屋に戻る。外を見ると雪は止み、青空が見えている。

この日は、今回のツアーの最大の目的、明日の朝、地獄谷野猿公苑に行くために渋温泉に行く。

渋温泉までは、3時間近くかかる。昼過ぎには万座を出なければならない。

青空が見えてきたのならと、スキーをすることにした。

9時にチェックアウトし、車に荷物を詰めて、スキーに出る。

この頃には、見事な青空と太陽がゲレンデを照らしていた。

万座温泉スキー場は、晴れていると景観が美しい。

2日目朝の万座温泉スキー場のメインゲレンデ

前売り券は二日分を購入しておいたので、この日もリフト券売り場で引き換える。

昼頃に出るので、3時間程しかない。その間に10本ほどは滑りたい。

前日滑っていたので、高速のロングターンはしっかりとカービングで回れるようになった。メインゲレンデを高速ターンなら、1分ほどで滑り降りる。

30分ほどで10本滑った。この調子なら、昼までに30本ほど滑れるか。

しかし14,5本滑ると、疲れてきた。高速ターンを支えきれない。太ももの筋力が落ちている。

小まわりのウェーデルンも試してみるが、もっと支えきれずエッジングが遅れ、板を雪面に抑えきれず、雪面からの反力も使えず、思ったほどの小回りにならない。

体幹も衰えているようだ。小回りの素早い外傾も取れず、中まわり気味になる。鍛えなおさなければならないと痛切に感じた。

万座プリンスホテルをでて上田へ

10時過ぎに30分ほどの休憩を入れ、12時前まで二十数本滑った。

昼食をどこで摂るか、万座プリンスで昼食を摂っても渋温泉には4時には入れるが、20本滑った段階で疲れてきた。スキーを早めに切り上げて、途中で昼食にしてもいい。

南東北ツーリングの時、嬬恋から上田へ抜ける際に昼食に立ち寄った蕎麦屋で食べた「冷やしたぬきくるみがけ蕎麦」が忘れられない。

万座に行くと決めた時から、チャンスがあればこの「いたこ庵」で昼食を考えていた。

結局12時前にスキーを切り上げ、いたこ庵へ行くことにした。

いたこ庵までは40分ほどかかる。スキーウェアを脱いだだけで出発。それでも12時半になっていた。

万座ハイウェー全行程をクラシック音楽を聴きながら。(24分、音あり)…退屈な動画なので何気なく見てください。

いたこ庵に着いた時は、1時半近くになっていた。

駐車場には車が一台も停まっていない。空いているようだ。

中に入ると客は一人もいなかった。オーナーが一人、厨房からいらっしゃいませの声をかけてきた。

厨房のオーナーに、秋に来て「冷やしたぬきくるみがけ蕎麦」が忘れられずに万座からの帰りに立ち寄ったことを告げると、嬉しそうにありがとうございますと、答えてくれた。

厨房でそばを作るオーナーと、今回のオミクロン株は上田でも影響が大きく、客が極端に減ったなどと話をしながら待っていると、待望の蕎麦が出てきた。

いたこ庵の冷やしたぬきくるみがけ蕎麦

やはりうまい!

蕎麦は、こしのしっかりした手打ち。くるみを入れた甘口のたれをかけ、天かすと大根おろし、わさび、刻みのりが乗っている。

甘口のたれと天かすが絶妙にマッチしている。ワサビと大根おろしを少し混ぜて口に入れると、かすかな刺激がいい感じだ。

ここは蕎麦自体もうまい。蕎麦の実の感触が残っている手打ち。もり蕎麦も食べてみたいと思った。

また来ることを告げ、それまで頑張ってくださいと言って店を出た。

上田から渋温泉に向かう。上田菅平ICから上信越自動車道で信州中野ICに向かう。

いよいよ明日は、ずっと行ってみたかった地獄谷野猿公苑にいく。

渋温泉へ

上田から渋温泉へは、上信越自動車道で上田ICから信州中野ICへ行き、志賀中野有料道路で戸狩湯田中ICで降りる。

快晴の上信越自動車道は、素晴らしい風景が広がる。

湯田中から夜間瀬川沿いに渋温泉に上がっていく。

上信越自動車道から渋温泉んヘ (5:10 音あり)

今回の宿は、渋温泉の最奥にある炭乃湯。

渋温泉に入ると、道が狭くなる。

炭乃湯は、渋温泉の最奥にある旅館で、最も奥にある温泉寺の目の前の旅館だ。

渋温泉街のメインストリートに入る道はさらに狭く、幅2m少しだろうか、1m90㎝のハリアーはぎりぎり抜けることができた。

少し手前からメインストリートに入って、温泉寺に向かって上がっていく方がよい。

渋温泉には、金具屋という歴史のある有名な旅館があるが、ここは1人客は止めてくれない。

渋温泉は小さな旅館が多く、1人客を泊めてくれる旅館が少ない。

炭乃湯も直接電話して、その日の混み具合をみて泊めてくれる。

到着すると番頭さんが素早く出てきて、駐車場所を指示してくれる。

渋温泉の旅館は、ほとんどが温泉街の外に駐車場を用意しており、ほとんどが玄関前で車を預けて従業員が停めにいく。

炭乃湯は、2,3台は旅館の横に停めることができる。

この日は、宿泊客が僕以外は1組だけのようで、横の駐車場に停めることができた。

フロントでは、おかみさんが応対をしてくれた。とても気持ちのいいおもてなしで、この旅館の顔になっている。

気持ちよく泊まれそうだ。

明日は、待望の地獄谷野猿公苑に行く。

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